アクターを作っただけでは、まだゲームは遊べません。プレイヤーが歩き回るためのマップを作る必要があります。 そこで、まずはマップの作成を行います。
マップを新規作成するには、マップ設定>マップリストにて、マップリストで右クリックし「マップの新規作成」を行います。
新たなマップが作成されました。マップの詳細を確認するには「マップ編集」をクリックします。
今回は以上の変更だけでしたが、インスペクタの他の設定項目のうち、重要なものについて説明します。
一部のフィールドマップは上下と左右が繋がっており、ループするものがあります。このような特徴を持つ場合の設定を行います。
通常の町や建物の屋内では、原則「ループしない」にします。
BGMは再生する曲を選択しますが、BGSは、主に自然の音を再生するのに使われます。
具体的な使用例としては、滝や川などの水の流れる音、強く吹く風の音、市場など人が集まる場所での喧騒、などが挙げられます。
BGSは必須の項目ではありませんが、設定することで、より雰囲気を引き立てるのに役立ちます。
マップは、「タイル」を置いて作成します。
タイルは、過去のツクールでは「マップチップ」と呼ばれていたため、今でもこの呼び方をする人もいますが、本稿では「タイル」で統一します。
Uniteのタイルは、A,B,C,Dの4層のレイヤになっています(Dが一番上)
まず最初の例として、海と陸地を作成します。レイヤAに海を、レイヤBに陸地を配置することにします。
最初にタブAを選択し、「タイルグループの読込」で「World_A1」を読み込みます。
タイルグループとは、タイルをひとまとめにしたもので、自由な編集が可能ですが、 現段階では、既に準備されているタイルグループのみを使用して、マップを作ります。
読み込まれたタイルグループの一番左上が海になりますので、マップ全体をこれで塗りつぶします。
インスペクタの上部にあるアイコンの内、塗りつぶしを選択し、マップ上をクリックすれば完了です。
タブBを選択し、「タイルグループの読込」で「World_A2」を読み込みます。
一番左上のタイルを選択し、通常のペンや、矩形、楕円形などを使い、自由に陸地を描いてみましょう。
さて、ここで皆さんはいろんな形の陸地を作られたと思いますが、海岸線が自然に表示されることに気付いたと思います。
これは、「オートタイル」と呼ばれるものです。
マウスのホイールを動かすことでマップの拡大縮小が可能です。
また、ALTを押しながらマウスを左クリックしてドラッグすることでマップの表示位置の移動が可能です。
並べ方に応じて境界が自動的に調節されるタイルです。
タイルグループWorld_A1とWorld_A2のタイルは、全てがオートタイルになっています。
その他のタイルグループでも、末尾が _A1、_A2、_A3、_A4に入っている物は、全てオートタイルになります。
一方、A5や、B、C、Dなどのタイルは、通常のタイルです。
Uniteのタイルは、Maker(ツクール)MVやMZの仕様を踏襲しています。
オートタイルは、A1がアニメーションするタイル、A2が地面(床)、A3が建物の屋根、A4が壁での使用を想定して作られています。
それ以外のタイルについて。A5は、主にA1~A4の見た目を補うタイル、BとCは、置物ですが、主にBの方に規模の大きなもの、 Cの方に細かいものを配置するのが通例でした。
例えば内装なら、家具はB、テーブルの上のお皿などはC……といった使い分けがされていました。
次に、タブBの山や森を配置しようとすると、うまくいきません(周囲が海になる)。
これにはいくつか解決方法があり、タブAに陸地を配置する方法もありますが、今回は、より簡単な方法を採用します。
タブCにもタイルグループ「World_A2」を読み込んでください。タブBと一緒ですね。
これを使い、森や山、通れそうなタイル、通れなさそうなタイルで装飾してください。
前述のとおり、これらのタイルは全てオートタイルです。
これで小規模な1枚のフィールドマップが完成しました。
次はゲーム開始時に、どこから始まるのか……つまり、プレイヤーキャラクターがどのマップのどの座標にいるのかを設定する必要があります。
これは、キャラクター>初期パーティー設定 のインスペクタからでも設定が可能ですが、今回は、より簡単な方法で設定します。
ヒエラルキーのマップの「マップ編集」を右クリックし、「イベントの新規作成」を選択します。
初期位置にする座標を右クリックし、初期位置>プレイヤー の順に設定します。
主人公とマップが出来、これでゲームを実行する準備が整いました。実行してみましょう。
画面左上のアイコンのうち、このアイコンをクリックすれば、ゲームを実行できます。
設定した初期メンバーが、マップを自由に動き回れるのを確認してください。
山脈や海は通れない。このような「通れる、通れない」の設定は後述します。